2014/12/16カテゴリ:栄養・食事について(管理栄養士コラム)
水溶性ビタミンの役割りについて その3
こんにちは。
東武東上線沿線で調剤薬局を展開している、株式会社パル・オネストの事務兼管理栄養士社員です。
前回に引き続き今回も水溶性ビタミンのお話になります。まだまだありますよ!水溶性ビタミン!!
今回はナイアシンと葉酸についてです。
あまり聞きなれない名前のナイアシンですが、実はビタミンB群の一種なのです。
糖質・脂質・たんぱく質をエネルギーに変えるのをサポートしたり、アルコールの分解を助けてくれたりします。
ナイアシンの成分名はニコチン酸とニコチン酸アミドですが、この名前はタバコのニコチンから付けられたのだそうです。
ニコチン酸はニコチンが分解して出来る成分で、よく似た構造をしているからこの名が付いたと言われています。
しかし、関連があるからと言って生理活性は全く異なります。
ましてタバコを吸ってニコチン酸が出来るわけでもないので誤解をしないようにして下さいね!
ナイアシンは動物性食品では、魚介類や肉類のレバーに多く含まれます。
魚介類は、カツオやマグロ、イワシ、サバなどの身近な食品にも豊富に含まれています。
植物性食品ではピーナッツやエリンギに特に豊富に含まれています。
熱に強いため、調理しても成分に変化はあまりなく、体内での利用率も60%程度と比較的効率よく摂取出来るビタミンといえます。
葉酸もビタミンB群の一種です!
赤血球の元となる赤芽球の生成に関わり、ビタミンB12と共に貧血予防に働きます。
また、細胞の新生にも関わり、胎児の健全な発育に重要な役割を担うので、妊娠の前後では十分な摂取が必要です。
葉酸は、ほうれん草から発見されたビタミンで、その名の通り野菜に豊富で、菜の花やほうれん草、春菊などの葉野菜、ブロッコリーや枝豆など緑色の野菜にたっぷり含まれています。
果物では、いちご、マンゴーなどに多く含まれ、のりなどの海藻類、納豆などの豆類にも比較的多く含まれています。
葉酸を含む動物性の食品はありませんが、例外でレバーには非常に多く含まれていることが知られています。
魚介類も内臓ごと食べる貝や小魚に比較的豊富です。
これは、葉酸が細胞の新生に関わる栄養素のため、内臓などの細胞増殖が盛んな場所に分布しているためと考えられています。
栄養素は他の栄養素と連携して働きますが、ビタミンB群は特にその傾向が強くみられるので、これまで紹介してきたビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンB12と共にナイアシン・葉酸も摂取するようにするとより効果的です。
次回もまだまだ水溶性ビタミンが登場します!
お楽しみに!