2015/01/15カテゴリ:栄養・食事について(管理栄養士コラム)
水溶性ビタミンの役割りについて その4
こんにちは。東武東上線沿線で調剤薬局を展開している、株式会社パル・オネストの事務兼管理栄養士社員です。
前回から水溶性ビタミンの葉酸とナイアシンについて説明致しました。ご理解いただけましたでしょうか?
今回で水溶性ビタミンのお話も第4回目ですね。
4回目は水溶性ビタミンの一種である「ビオチン」と「パントテン酸」についてす。
みなさんビオチンってご存知ですか?ビオチンはビタミンB群の一種で、エネルギーやたんぱく質が体内で作られるのを手助けする働きがあります。また皮膚や髪の健康を保つためにも必要な栄養素です。
ビオチンは魚類や肉類、卵、豆類、野菜に多く含まれています。
偏った食事でなければ不足することはないと言われているので、バランスのとれた食事が基本になります。
実は、ビオチンが不足しないのにはもう一つ理由があります。
それは、腸内細菌でもビオチンは合成されるからです。
しかし、抗生剤などの長期服用により腸内細菌のバランスが崩れると、食事からの摂取も必要不可欠になりますのでお忘れなく。
続いて「パントテン酸」です。
ビオチンと同様にあまり聞きなれない栄養素の一つかもしれませんね。
ビタミンB群の一種で、糖質・脂質・たんぱく質からエネルギーを作り出すときに必要な酵素の役割をします。
他にも、善玉コレステロールを増やしたり、抗ストレス作用のあるホルモンの合成関与、かぜをひきにくくする免疫抗体の合成関与など人の体にとって良いことづくしのビタミンなのです。
そんなパントテン酸はレバーや鶏もも、タラコ、納豆、アボカドに多く含まれています。
不足することで頭痛や疲労、手足の知覚異常が現れることがありますが、基本的にバランスのとれた食事であれば不足することはありません。
今回はあまり聞きなれない栄養素についてご紹介しましたが、どちらも必要不可欠であり、健康を保つための縁の下の力持ちと言えるビタミンです。
水溶性ビタミンを4回に分けて説明してきましたが、実はこれだけではありません。
まだまだ水溶性ビタミンは続きます。次回もお楽しみに。